イーロン・マスク氏の1190億ドルTerafab工場、外部顧客なしで採算可能か

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イーロン・マスク氏の1190億ドルTerafab工場、外部顧客なしで採算可能か

テスラとスペースXがテキサス州で建設中の半導体工場「テラファブ」が、急ピッチで進行している。イーロン・マスク氏はプロジェクトが順調だと述べており、韓国のサプライヤー幹部は、米国時間の早朝でも1時間以内に返答が届くと明かす。

この進捗は両社の株主にとって重要な意味を持つ。プロジェクトの総投資額は最大1190億ドルに上る見通しだが、同工場にはコストを分担する外部顧客が存在しない。

テラファブではエンジニア自らが意思決定

テスラとスペースXのイーロン・マスクCEOは、サプライヤー発言の要約を投稿したテスラ専門アカウントへの引用を通じ、自身のX(旧ツイッター)で最新動向を報告した。

The Terafab project is going well https://t.co/YdiMcVF8qi

— Elon Musk (@elonmusk) October 30, 2026

この発言は、韓国メディア「The Elec」のコラムが初出とされる。同記事では韓国のサプライヤー幹部が「米国側からの早朝の問い合わせへの返答は30分から1時間以内に届く」と述べている。

同幹部は、こうしたスピードには、エンジニア自らが意思決定権を持つ点が寄与していると指摘する。この観点から、テラファブは従来の半導体業界の顧客企業とは異なる運営スタイルとみられる。

海外機器メーカーの幹部も、さらに踏み込んで言及した。

「半導体業界でこれほどの実行スピードは見たことがない」

テスラとスペースXの調達担当者は、SEMICON West展示会で韓国企業のブース約10カ所を訪問したとThe Elecは伝える。これら企業の半数以上が秘密保持契約を締結し、供給アイテムの協議に入っている。

外部顧客ゼロの工場は採算が取れるのか

テラファブは、論理回路・メモリー・先端パッケージを一体化するテキサス計画中の半導体複合施設。地元学区2カ所への税務申請によれば、4期合計で最大1190億ドルと見積もられている。

10年以内に、シリコンウェハ1万枚を月間生産する目標を掲げる。これはサムスンのメモリー能力に匹敵するとThe Elecは指摘する。

注目すべきは、マスク氏が昨年10月に半導体製造のノウハウは持ち合わせていないと発言している点だ。それでも同氏は、テスラとスペースXが他社を上回る成果を上げると自信を見せている。

今年春にはインテルが技術パートナーとして参加し、インテル株の動向も注目を集めている。

しかしThe Elecは、未解決の課題が2点あると指摘する。まず、純粋に自社供給目的だけで月間1万枚のウェハ生産を実現した前例はない。さらに、マスク氏自らが半導体工場を直接運営した経験もない。

スペースXは2月にマスク氏のAIスタートアップxAIを買収し、6月には750億ドル規模で新規上場。新たな公開株主が資金面を支える構図だ。見返りは社内製AIチップの確保となる。それまでは、テラファブが実力派エンジニアの手で製品化を目指す、高コストプロジェクトであり続ける。

jp.beincrypto.com でPhil Haunhorstによるオリジナル記事 イーロン・マスク氏の1190億ドルTerafab工場、外部顧客なしで採算可能か を読む