ウォール街で最も需要が高いAIスキルは

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ウォール街で最も需要が高いAIスキルは

採用データ企業Draupによると、「エージェント・オーケストレーション」に言及した求人件数が今年1721%増加した。JPモルガン・チェース、シティグループ、キャピタル・ワンを含む銀行各社はAI関連職を13万9819件掲載し、2025年比で49%増となった。

この採用拡大は米国全体の労働市場動向とは対照的である。雇用主が発表した人員削減理由で、AIが今年最も多く挙がった。

銀行、チャットボットからチーム型AIエージェントへ

エージェント・オーケストレーションは、複数のエージェントを設計し、1つの業務に連携して取り組ませることを指す。例えば、あるエージェントが生データを調査し、別のエージェントが文書を読み、3番目のエージェントが法令順守を確認する。

ただし、1721%の増加は小規模な母数からである。2025年は108件の言及だったが、今年は1967件となった。なお、プロンプトエンジニアリングの求人件数は1万1368件で依然として最多である。

「これはウォール街で最も注目されるスキルの1つと言える。極めて大きな機会である」Draupのヴィジャイ・スワミナサンCEO

マルチステップのワークフロー向けフレームワーク「LangGraph」への言及は679%増の5300件。「RAG(データ検索拡張型生成)」に関連する言及も259%増の5262件となった。

銀行の求人におけるAI・データスキルの参照数比較、2025年対2026年 出典:Draup/CNBC銀行の求人におけるAI・データスキルの参照数比較、2025年対2026年 出典:Draup/CNBC

その一方で監督ポジションも拡大している。「責任あるAI」に関する言及は657%増となった。ガバナンス関連スキルの求人は現在1万6000件超で、モデル運用に関する件数のほぼ2倍に達する。

銀行は他分野でもハイブリッド人材を求めており、JPモルガンやシティグループの暗号資産関連職も含まれる。

一方で解雇報告は逆風を示す

Challenger, Gray & Christmasのデータは、労働者側には異なる現実を示す。米国の雇用主は9月までにAIを理由とした人員削減を12万136件発表し、全体の約21%を占める。

テクノロジー企業による本年の解雇発表数は16万5925件で、2025年同期比54%増となった。フィンテック分野の解雇は331%増の7806件だった。ただし、全体のレイオフ数は減速傾向である。

9月の解雇は8月比18%減の4万3281件にとどまり、年初来の採用計画は2025年比でわずか3%増に過ぎない。Challengerの最高収益責任者アンディ・チャレンジャー氏は、雇用主の慎重な姿勢を指摘した。

「企業はいま静観の時期にある」

スワミナサンCEOによれば、銀行は専門職の空白を埋めるため、社内のリスキリングに頼っている。JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOも、AI導入が進む中での大規模な人員再配置計画を説明してきた。

Challenger社の今後の月次報告が、こうした再配置がAIによる他分野の削減スピードに見合うかを示すことになる。

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