米国のプライベートクレジット市場は総額2兆ドル超に上るが、2017年以来となるストレスシグナルを示し始めている。劣化するローンがビットコインに何をもたらすか、注目が集まる。
両市場間に直接的なエクスポージャーはないが、流動性やリスクセンチメントを通じて連動する構造。
Private credit is the new junk bond market. Except this one is opaque, illiquid, and about to be stress-tested.
— Jeffrey P. Snider (@JeffSnider_EDU) August 11, 2026
Here is how it happened. The riskiest credit quietly moved out of the public junk market and into private funds.
That is why public credit spreads still look calm.… pic.twitter.com/tPOsqTvG5A
米国プライベートクレジット市場に高まるストレス
ノンアクルアルローンとは、債務者が弁済を停止した状態、またはデフォルトが濃厚となった債権。該当比率が複数年ぶりの高水準となった。
フィナンシャル・タイムズがSolveのデータとして報じている。ノンアクルアルローンは、米上場最大20社のビジネス・ディベロップメント・カンパニーにおいて、第2四半期でコストベース中央値2.8%に上昇した。
この水準は、3月末時点の約2%と比べ上昇。約10年ぶりの高さとなり、2017年の原油安によるショック時と同規模のストレスを示す。
償還要請圧力も重なっている。あるファンドでは純資産価値の4割に及ぶ解約申請が出た。ただし、ほとんどのゲート条項により四半期ごとの償還は5%に制限されている。
「…以前は不良債権化が明白だった。100から95、90、70・・・誰もが事前に認識できた。だが今は警告なし。1カ月前は100、翌月にはゼロ。突然の終焉。それが償還が殺到する理由。投資家はようやく自分が本当に何を持っているか問い始めている。そして、いまや経済の周辺的な信用は全てここに流れ込んでいるため、詰まれば混乱は限定されない…」とジェフリー・P・スナイダー氏はXで 指摘。
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ピクインカインド(現金でなく追加債務で利払う)型の契約も増加傾向。これは返済負担が表面化している兆候とみられる。
フィッチのデータによれば、デフォルト率も最近の高値に達した。ストレスは生成AIによる影響を受けやすいソフトウェア業界やヘルスケア分野に集中している。
米国金利は高止まりし、国内経済も底堅い状況が続いている。規制当局から直近のシステミックリスクへの警告は出ておらず、複数のファンド運用者は影響を小さいと公言している。
U.S. #privatecredit defaults rose to a new high in 2Q26, with the trailing 12-month default rate increasing to 6.0%. Higher MCO #defaults drove the increase, while PMR performance in #USFinance improved modestly. Learn More: https://t.co/uPNu4whOnv pic.twitter.com/sCppUWe6ms
— Fitch Ratings (@FitchRatings) July 31, 2026
ビットコインへの影響は正反対の可能性も
プライベートクレジットのストレス自体はビットコインに直接影響しない。市場リスクと流動性を通じて波及する仕組み。
デフォルトが増え投資家心理が悪化すれば、現金化のため流動性の高い資産が売られる可能性。ビットコインは24時間取引ができ、暗号資産市場やETFを通じて簡単に現金化可能なため、信用リスク悪化が短期的にはBTC価格下押し要因となる。
ただし、問題が深刻化し米経済の減速を引き起こせば、クレジット収縮によって米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げなど流動性緩和に動く可能性も生じる。
その場合、ビットコインへの支援材料となる。
結論は明快。プライベートクレジットのストレス悪化がまずBTCには逆風となる。 だが、その後FRBの金融緩和を招けば、同じストレスがBTC上昇の触媒にもなり得る。
jp.beincrypto.com でLuis Blancoによるオリジナル記事 米国民間クレジット不安2017年以来の高水準 ビットコインへの影響 を読む