フィデリティのティマー氏 AIバブルのリスクは株価でなく債務

BeInCrypto
BeInCryptoで開く
フィデリティのティマー氏 AIバブルのリスクは株価でなく債務

フィデリティのグローバル・マクロ責任者ジュリアン・ティマー氏は、AIバブルが株式市場ではなく債券市場に存在している可能性を指摘する。AIクラウド提供企業コアウィーブの社債利回りは先週15%を超えた一方、株式のバリュエーションは下落している。

利益拡大を背景に株式バリュエーションは低下しており、ティマー氏は安心材料とみる。ただし、クレジット投資家は同じ投資拡大を、一部については危機的な借り手として評価している。

AIバブルに対し、クレジット市場が警告を発しているのか

ティマー氏は、自身のXのスレッドで、AI時代の値動きと1998年から2000年のインターネットブーム期との比較を行っている。

The big news last week was of course the sharp drawdown in high yield data center bonds and what that might mean for the broader AI buildout. I have been eyeing the price analog between the AI boom today and the internet boom-turned-bust in 1998-2000 and have been comforted by… pic.twitter.com/9YJvlkf7Tb

— Jurrien Timmer (@TimmerFidelity) October 21, 2026

歴史的には、テレコム分野が最初の警告を発した。光ファイバーネットワークが過剰に整備された際、このシグナルは株式でなく債務市場から出ていた。

同氏は、当時のジャンク格付けテレコム債のブルームバーグ指数と、現在のコアウィーブ社債の利回りを比較した。この比較が懸念要素であると述べる。

AI分野の高格付け債務者はまだ安定しているように見えるとし、ティマー氏は大手クラウド企業の基礎的条件を挙げた。

一方で、AI関連の高利回り債でのストレスは、計算能力の設備投資に規律をもたらす可能性があると指摘。結果的に投資ペースがより持続的な水準まで落ち着く可能性がある。

債券市場はコアウィーブを過小評価しているか

コアウィーブは暗号資産のマイニングから事業を開始し、現在はAIの計算能力を貸し出している。同社の2031年満期の社債は、先週木曜日に15.78%の利回りを記録した。CNBCによると、同社の5年債務の信用保険コストは一時年利11%超となった。

S&PグローバルはコアウィーブをB+と、投資適格未満に格付けしている。2025年末時点での債務残高は210億ドルだったが、6月30日には350億ドルまで増加。同社決算資料によると、第2四半期の純支払利息は6億4000万ドルで、売上高の約4分の1に相当する。

ただし、マイク・イントレーターCEOは、CNBCの報道によれば、契約バックログが債務を大きく上回るとのメモを出している。6月30日時点でバックログは1040億ドル近くに達した。

対照的に、シティの米国ソフトウェア調査共同責任者タイラー・ラドキー氏は、今回の下落を需要減退ではなく資金調達コスト上昇が原因と分析する。

今後、信用の引き締めが過剰を是正するのか、設備投資を停滞させるのかが問われている。債券データ企業BondCliQのクリス・ホワイトCEOは、AI関連の債務過多が米国政府の調達コスト上昇につながる可能性を指摘する。

jp.beincrypto.com でDarryn Pollockによるオリジナル記事 フィデリティのティマー氏 AIバブルのリスクは株価でなく債務 を読む