イーロン・マスク氏は、暗号資産の停滞をバイナンスの市場シェア80%のせいだとする自身の発言が拡散された件について、「でっちあげ」だと否定した。テスラCEOのマスク氏は、バイナンス創業者のチャンポン・ジャオ氏がこの偽情報を指摘した土曜日に、投稿を否認した。
時期的にもこの偽情報は一層の信憑性を持って受け止められた。同投稿は、バイナンスが約63億ドル相当のハッキング被害に対応する最中に、ユーザーに他取引所への資金移動を促していた。
バイナンスのハッキング余波、続く
この主張は暗号資産インフルエンサーのアカウントが土曜日の午前に投稿したもの。投稿によれば、マスク氏がバイナンスから資金を引き揚げ、競争環境を回復しブルランを促したいと呼びかけたとされる。
しかし、投稿は出典を示していなかった。約1時間後、ジャオ氏は同アカウントに対し、虚偽情報の拡散をやめるよう求めた。
ジャオ氏の返信には、Xに搭載されたAIチャットボット「Grok」の回答も含まれていた。Grokはマスク氏のアカウント上に該当投稿がないとし、内容は捏造であると断じた。
その後、マスク氏が同じスレッドでこの問題に決着を付けた。同氏は、そのような投稿は自ら行ったことがないと明言した。
Yeah, I never wrote anything like that. This is made up.
— Elon Musk (@elonmusk) November 7, 2026
両者はここ数週間、度々公に対立しており、今回のやり取りも注目を集めた。10月下旬には、マスク氏がX上でバイナンスのハッキングをからかうような投稿をしていた。
今週も、両者のメームを巡る言い争いが、市場の混乱時に激化したことから、両氏の対立は続いている。しかし、この件に関しては双方の見解が一致した。
偽の出金呼びかけが今、より大きく響く理由
Xで絶大な影響力を持つマスク氏の名前が出るだけで、未確認情報も数時間で市場センチメントに影響を与え得る。最大手の取引所から資金を引き出す呼びかけは、単なる噂以上のリスクとなる。
すでにバイナンス利用者の間では、セキュリティ懸念が高まっている。今回の不正流出は、年内に数十億ドル規模の資金を奪ったとされる北朝鮮のハッカーグループとも関連付けられている。
また、ストラテジー会長のマイケル・セイラー氏は、AIを悪用した取引所攻撃が次なる業界リスクだと警鐘を鳴らしている。
こうした状況下で、バイナンスを巡るマスク氏名義の偽投稿は単なる迷惑行為にとどまらない。今や、1つの虚偽情報が、取引所や創業者、AIツールの対応力を試す新たな試金石となっている。
jp.beincrypto.com でPhil Haunhorstによるオリジナル記事 イーロン氏、バイナンス利用者に資金移動を促した事実を否定 を読む