企業向けカード会社Rampによると、OpenAIやAnthropicへ投じられるAI関連支出の80%は、企業全体のわずか1%の企業が担っている。こうした支出の増加は直近2カ月間ほぼ停滞しており、市場のブームはごく少数の顧客へ依存する構造となっている。
この上位1%による従業員1人当たりの支出は9,568ドルに上昇した。9月時点で前月比11.7%増だったが、7月の過去最高値を3.1%下回った。Rampのチーフエコノミスト、アラ・カラジアン氏は、この伸び悩みの主因を主要AIモデルの価格下落とみている。
スタートアップが足踏みした場合、AI支出はどうなるか
Rampは、米国企業のAI支出動向を追跡している。ただし全体の1%という推計は、該当する企業数が少ないため変動しやすい点に注意が必要と指摘する。
エコノミストのブラッド・デロング氏は、Rampの利用者がテクノロジー分野へ偏っているほか、この調査は無償ツールの利用を把握できていないと補足する。
AIモデルの課金単位である「トークン」消費量は増加を続けている。一方で、8月と9月の関連支出はほぼ横ばいだったとRampは報告している。
CNBCの記者ケイト・ルーニー氏によると、支出上位の約80%はベンチャーキャピタルによる支援企業が占める。
https://www.youtube.com/watch?v=DEpwNtQolWoルーニー氏は、金利上昇やIPOウィンドウの閉鎖によるベンチャー資金の縮小が想定される場合、その影響はAIモデル提供企業からクラウド事業者、さらに半導体メーカーにも波及する可能性に言及している。
偏重したAIブームでポートフォリオのリスクは
資産運用大手アポロも、AI関連支出の増加が足踏み状態にある点を指摘している。
一方、シタデルのケン・グリフィンCEOは半導体供給過剰への警告を発した。同氏はブルームバーグの取材で、GPUの供給過剰が半導体価格を押し下げる可能性があると述べた。
一方で、需要が消失したわけではないとの見方もある。カラジアン氏によると、9月時点で、有料AIの導入比率はRamp利用企業全体の55.9%まで到達した。ルーニー氏は、上昇傾向を持続させるには食料品や消費財分野への拡大が必要と指摘する。
ゴールドマン・サックスは、AI関連の設備投資がS&P 500の利益成長の約半分を支えるとの試算を示している。同社はAIへの慎重論が根強い顧客に対し、ヘルスケアや生活必需品株などのディフェンシブ銘柄への投資を推奨している。
同様の偏重は株価指数にも表れている。The Kobeissi Letterによると、S&P 500の時価総額に占める上位15銘柄のシェアは< a href="https://jp.beincrypto.com/top-15-stocks-sp-500-record/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">過去最高の46.7%に達した。これは、ITバブル期の2000年時点の27.2%を大きく上回る。
jp.beincrypto.com でDarryn Pollockによるオリジナル記事 AI利用者の1%が支出の80%を占める脆弱な成長 を読む