アマゾン・ドット・コム(NASDAQ: AMZN )の株価は2025年に向けて苦戦しそうだが、 ETFはアマゾンを見捨てていない 。
今年に入り、同社の株価はわずか6%上昇したにすぎず、S&P500指数の18%上昇を大きく下回った。AWSの成長鈍化、AI収益化に関する不透明感、10月のレイオフが投資家のセンチメントの低下に繋がった。
アクティブ投資家がアマゾンを悪い投資と見るか、2026年の潜在的な復調の期待をするかを議論している間も、ETFは大半がアマゾン株の保有を継続している。
関連記事: アマゾンの中国のライバル、連勝記録に亀裂=成長スコア低下
ETFはポートフォリオにアマゾンをキープ
Marketxls のETF保有データによると、米国籍のETFのうち200以上のETFがアマゾン株を保有している。これはアマゾンの株が多様なインデックス連動型やテーマ型ETFに深く浸透していることを示している。これらのETFのうち約10数本のETFでは、アマゾンがポートフォリオの重要な部分を占めており、これらのETFの投資家にとってはパフォーマンスの変動を無視することはできない。
消費者裁量型ETFが最も明確な例である。アマゾンは米国の小売・消費支出に連動するセクターETFの中で最大級の保有銘柄の1つであり、同社のeコマースおよび物流分野での優位性により、アマゾンnは大きな存在感を示している。これらのETFに投資する投資家にとっては、アマゾンをポートフォリオに組み込まずに米国の消費に賭けることはほぼ不可能である。
Fidelity MSCI Consumer Discretionary Index ETF(NYSE: FDIS )は資産の約23%をアマゾンに割り当てており、同ETFにおけるリターンの最大要因がアマゾンであることを示している。State Street Consumer Discretionary Select Sector SPDR Fund(NYSE: XLY )とバンガード・コンシューマー・ディスクリショナリー・インデックス・ファンドETF(NYSE: VCR )も同様の傾向を示しており、いずれもアマゾンが資産の20%以上を占めている。
テーマ型ETFではさらなるエクスポージャーがみられる。eコマースのシフトで恩恵を受ける企業に連動するProShares Online Retail ETF(NYSE: ONLN )もポートフォリオの約4分の1をアマゾン株で占めている。これらのETFにおいて、2025年のアマゾンの株価のパフォーマンスの低さは異常なほどの影響を及ぼしており、広範な消費者系ETFのリターンを実質的に引きずっている。
メガキャップ銘柄と「マグニフィセント・セブン」へのエクスポージャー
アマゾンの影響力はメガキャップ銘柄およびハイテク銘柄に特化したETFにおいても同様に強い。ナスダック100連動型ETFやメガキャップ成長型ETFといった幅広いETFは、今年エヌビディアやアルファベットがAI関連銘柄として注目を集めている中でも、アマゾンを上位の保有銘柄として位置付けている。
Roundhill Magnificent Seven ETF(BATS: MAGS )はその良い例である。テクノロジー分野の最大手7銘柄に均等にエクスポージャーを持たせるよう設計された同ETFは、アマゾンをコア保有銘柄の1つとしている。つまり、このETFに投資する投資家は、パフォーマンスの良い6銘柄と並んでアマゾンの潜在的な復調に賭けているということである。
2026年の回復に対するパッシブな賭け
注目すべきは、ETFでアマゾン株の保有比率を増加させているのではなく、アマゾンの株価のパフォーマンスが低迷しているにもかかわらず、ETFでのアマゾンの保有比率を大幅に減らしていないということである。インデックス連動型やルールベースのETFは、感情ではなく一定の基準に基づいて保有銘柄を調整する。アマゾンが市場で最大かつ最も流動性の高い銘柄の1つである限り、ETFの保有銘柄から外れることはない。
これはウォール街が先を見通すうえで重要である。 ヤフー ファイナンス によると、エバーコアISIとJPモルガンのアナリストらは、AWSの成長の復調、AIチップの需要増加、広告収入の増加、フリーキャッシュフローの改善に関連して30%から50%の上昇余地があると見ている。
ETF投資家へのメッセージは明確である。アマゾンに直接賭けているわけではないが、アマゾン株を保有している可能性は高いということだ。もし2026年に長い間期待されてきた株価の回復が起きたら、ETFはすでにそれに乗じているだろう。
続きはこちら:
エヌビディアによるインテル株買収、半導体ETFの動きに影響も写真:bluestork / Shutterstock