Fidelityデジタル、暗号資産AI活用の6大リスク

BeInCrypto
BeInCryptoで開く
Fidelityデジタル、暗号資産AI活用の6大リスク

AIエージェントがパブリックブロックチェーン上で収束しない可能性があると、フィデリティ・デジタル・アセットが指摘した。これは、同分野のAIシナリオにおける最大級の潜在的リスクのひとつであると分析する。

この警告は、グレイスケールが人工知能(AI)の普及によって恩恵を受ける可能性があると指摘した4つのブロックチェーンネットワークを発表した数日後に示された。

フィデリティ、暗号資産のAIエージェント論に潜むリスクを指摘

上級リサーチアナリストのマックス・ウェディントン氏が、8月19日にフィデリティのレポートを公表した。同氏はこのシナリオを、AIとデジタル資産に関する構造的リスク6項目のひとつとして挙げた。

ウェディントン氏は、大手テクノロジー企業やフィンテックプラットフォームが運営するクローズドシステムが同様の活動を吸収する可能性を指摘した。性能、コスト、ユーザー体験、規制の明確さで優位性があると述べた。

「たとえAIによってデジタル経済活動全体が大幅に増加したとしても、パブリックブロックチェーンがその有意なシェアを獲得できる保証はない」とレポートに記した。

これは、グレイスケールのリサーチ責任者ザック・パンドル氏の発言を受けたもの。同氏はAIの普及がパブリックブロックチェーンで対応可能な需要を生み出すと述べている。

同氏はイーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、ワールドコイン(WLD)、ビッテンソル(TAO)の4つを3つの需要分野に沿って挙げた。パンドル氏はその需要を「エージェンティック・ファイナンス」「検証可能な記録管理」「分散型AI」の3つに分類した。従来型のシステムはAIによる新たな要件に対応できないと論じた。

最新ニュースはX(旧Twitter)で速報

フィデリティが指摘したその他のリスク

2つ目のリスクは決済分野に関連する。レポートは、決済が大きな取引量をもたらす場合があるものの、一般的に手数料は低く、既存の金融機関やテクノロジープラットフォームと競合する点を指摘した。

このため、決済活動の増加により普及と利用が拡大しても、特に基盤となるブロックチェーン層でネイティブトークンの価値に直接結び付くとは限らない。ステーブルコイン発行者などには好影響がある可能性がある。

「決済駆動の成長で主な恩恵を受けるのは、基盤となるブロックチェーンではなく、ステーブルコイン発行者や周辺サービスプロバイダーである可能性が高い」とレポートは記述する。

残るリスクも同じ論点に通底する。ウェディントン氏は、ソフトウェアの生産量増加が経済価値の向上に直結しないと指摘した。

さらに、AIによる開発のコモディティ化が進む中、技術的な違いの意義が薄れる可能性を示した。流動性、流通、セキュリティ、信頼性が持続的な優位性となる。

セキュリティ自体も競争優位の差別化要因となる。AIにより脆弱性の発見コストが下がる一方、コード作成コストも低減する傾向。

コンプライアンスもリスク要因のひとつ。より明確な本人確認や認可枠組みを備えたシステムは、機関投資家の導入に適すると分析した。

フィデリティは、いずれの結果も予測はしていない。各項目は、パブリックチェーンがどれだけ価値を獲得できるかを左右しうるリスクとして提示した格好だ。

専門家や記者によるインサイト動画はYouTubeチャンネルで

https://youtu.be/GbrXDPZaPdU

jp.beincrypto.com でKamina Bashirによるオリジナル記事 Fidelityデジタル、暗号資産AI活用の6大リスク を読む