バイナンスはアブダビの規制当局の下でグローバル取引所を運営している。しかし、アラブ首長国連邦警察は金融犯罪捜査の一環として同社社員2人を拘束したと、ニューヨーク・タイムズが報道した。
関係者全員がすでに釈放されている。3人目のスタッフでドバイ支社の責任者は、7月に警察署で事情聴取を受けた。
ライセンスと国家資金で築かれた拠点
アラブ首長国連邦はバイナンスにとって周辺市場ではない。事実上、本拠地となっている。
アブダビ金融サービス規制庁は、2023年12月8日、同取引所に対し3つのライセンスを付与した。この枠組みでグローバルライセンスを取得した暗号資産取引所は他にない。承認は2024年1月5日から有効となった。
国家資本による資金も潤沢である。国家系ファンドMGXが2025年3月に20億ドルを投資した。支払いは、トランプ家が部分的に所有する「ワールド・リバティ・フィナンシャル」のステーブルコイン「USD1」で行われた。
両者の関係は政策にも影響を与えている。バイナンスは、最近一部の海外警察からの要請への対応変更について、アブダビのライセンス規則を理由に挙げている。
空港での拘束と一晩の勾留
事情に詳しい複数の関係者によれば、空港で2人の社員が身柄を拘束された。中堅社員の1人は今月、シャルジャを通過した際に連行され、警察署で一晩拘束された。
警察が何を追及しているかは明らかでない。バイナンスは、同社スタッフが顧客を巡る詐欺事件に巻き込まれているとアラブ首長国連邦政府に説明した。いずれも犯罪そのものには関与していないと主張している。
背景は単純な可能性もある。同社が国内で利用する法人口座に、社員の名前が記載されている。顧客の入出金を処理する口座である。
「ごく少数の社員が、第三者資金フローに関する通常調査の一環として、地元当局から標準的な供述を求められた。供述を行った全員は速やかに無実とされ、釈放された」バイナンス広報、ニューヨーク・タイムズへのコメント
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バイナンス社員にとって見慣れた光景
アラブ首長国連邦当局はすでに、取引所周辺の資金フローを監視している。ドバイ仮想資産規制庁は7月24日、無認可企業Shelbitに制裁金を科した。ロイターはShelbitを通じた約40億ドルの流れを追跡し、そのうち約6億7600万ドルがバイナンスに流入しているとした。
バイナンスの実績も注目を集める一因だ。同社は2023年11月、米国で有罪を認め、43億2000万ドルを支払った。検察当局は、米国とイランの利用者間で8億9800万ドル超の取引を黙認したと認定した。
和解条件として、同社は3年間、独立したコンプライアンス監督下に置かれている。残り数カ月の任期を残す。
社員が各国事件に巻き込まれる例は過去にもある。コンプライアンス幹部ティグラン・ガンバリャン氏は、2024年にナイジェリア当局の拘束下に数カ月間置かれた。米外交圧力によって解放された。
相次ぐ拘束で社員の間に動揺が広がっている。今月、バイナンスはアラブ首長国連邦当局に安全確保や協力を要請した。
事情聴取が顧客詐欺に限定されるのか。これによって、同社のライセンスがどの程度の保護を意味するかが試される。
jp.beincrypto.com でLockridge Okothによるオリジナル記事 バイナンス従業員、20億ドル支援下でUAEに拘束 を読む