エルサルバドル、ビットコイン政策転換か

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エルサルバドル、ビットコイン政策転換か

エルサルバドル政府は、国民がデジタル・ドルを送金・保有できる公式アプリを支援している。このアプリはステーブルコインを基盤としており、ビットコイン(BTC)は使用していない。

5年前、ナジブ・ブケレ大統領がエルサルバドルを世界で初めてビットコインを法定通貨とする国にした。同国は今、より安定した暗号資産への移行を模索している模様。

I’ve just sent the #BitcoinLaw to Congress 🇸🇻 pic.twitter.com/DljnxsXlyt

— Nayib Bukele (@nayibbukele) June 9, 2021

エルサルバドルのステーブルコインアプリの概要

Boombergが報じたところによると、このアプリ「Sivar」は、パロアルト拠点のスタートアップ、Modveonが開発した。同アプリの決済処理は、米取引所コインベースが構築したブロックチェーン「Base」上で行われる。

Salvadorans sent B home last year. Percentage fees took millions of it. @Modveon 's Sivar now uses Coinbase infrastructure and Base to let US users send any amount to El Salvador for a flat .

Transfer to off-ramp, all included. pic.twitter.com/a5b2na5lJ0

— Coinbase 🛡️ (@coinbase) September 29, 2026

利用者はまず政府発行IDで認証を受ける。認証後、居住地に基づいて地域グループに振り分けられる。

その後、送金、コンテンツ投稿、ライブ投票への参加が可能となる。海外在住のサルバドル人も現地選挙への投票ができる仕組み。

Modveonのナナ・ムルゲサンCEOによれば、エルサルバドルは同社にとって初の国家規模導入事例。契約期間は5年で、数百万ドル規模の契約料が発生するが、具体的な額は非公表。

同投稿はその後、削除された。

Modveonのナナ・ムルゲサンCEOModveonのナナ・ムルゲサンCEO 出典: X

ビットコイン決済が普及しなかった理由

ビットコインはエルサルバドルで日常決済手段にはならなかった。2024年に同国国民の約92%が利用経験がないと答えたと、中央アメリカ大学の調査で判明した。

国際通貨基金(IMF)の発表によると、暗号資産ウォレットを経由した送金は全体の約1.75%にとどまった。送金は海外で働く親族が本国に仕送りする資金。

2025年には、IMFからの14億ドル融資に伴う改革で、ビットコインの義務化が撤廃された。政府が提供していたビットコインウォレット「Chivo」も規模縮小となった。

#Cripto en El Salvador | El 92 % de los salvadoreños no utiliza el bitcóin para transacciones, según encuesta. https://t.co/WvJCsDUznx

— El Economista (@Eleconomistanet) October 11, 2024

ブケレ大統領はビットコインを放棄するのか

国家の資産運用に関してはその限りではない、とムルゲサン氏はBloombergに語った。

「エルサルバドルは国庫や価値の保存手段としてビットコインを引き続き重視している。しかし、送金手段としては、ブケレ大統領は迅速・低コスト・信頼性を最重視しており、ステーブルコインに軍配が上がる」と、Modveonのナナ・ムルゲサンCEOの発言としてBloombergが報じている。

今月初め、IMFは直近のビットコイン準備増加は公的資金ではなく寄付が原資だったと指摘した。

新アプリを巡る取扱資金は巨額。中央銀行データによると、エルサルバドルへの2025年の送金総額は100億ドル近くに達し、約92%が米国からの送金だった。

Sivarは米国ユーザー向け送金1件につき一律2ドルを課金する。ただし暗号資産の送金コストが必ずしも安価とは限らない。イタリア銀行の調査ではステーブルコイン送金のコストは銀行と同程度で、最大9%に達したケースもあった。

ビットコインの地位をめぐっても、今後は国民投票の対象になる可能性がある。ブケレ大統領の対立候補もすでに同氏のビットコイン政策に異議を唱えている。2027年の選挙に向けた動きだ。

jp.beincrypto.com でLockridge Okothによるオリジナル記事 エルサルバドル、ビットコイン政策転換か を読む