マネーグラム、XDCネットワークと提携しブロックチェーン強化

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マネーグラム、XDCネットワークと提携しブロックチェーン強化

ブロックチェーンが登場する前から送金ビジネスを手がけてきた企業が、もはやテストをやめている。一方で、マネーグラムはブロックチェーンの運営側に回っている。

設立85年の大手送金会社マネーグラムは、約6000万人の顧客にサービスを提供している。同社はXDCネットワークに機関バリデーターとして参加した。XDCは決済、貿易金融、現実資産に特化したレイヤー1ブロックチェーンである。

バリデーターは取引の検証や台帳の維持、ネットワークガバナンスへの投票などを担う。これは、これまで多くの決済企業がパブリックブロックチェーンを利用していた「発行や決済」にとどまらない役割である。

マネーグラムはブロックチェーン利用から運営へと移行

マネーグラムが初めてパブリックブロックチェーンと提携したのは2019年であり、2021年10月からはステラ・ネットワークを活用し、USDCから現金への交換や、逆に現金からUSDCへのコンバートをウォレット利用者向けに提供している。直近では、2026年6月に同じネットワーク上で独自のドル連動型ステーブルコインMGUSDを発行し、ブロックチェーンエコシステムを拡大した。

MoneyGram is joining @XDCNetwork as an institutional validator, taking an active role in securing the network.

This is another step in our goal to build a more open infrastructure for global money movement. pic.twitter.com/cKC3OBT9CI

— MoneyGram (@MoneyGram) October 15, 2026

今年に入り、同社はMidnightにノードオペレーターとして、Tempoやソラナにバリデーターとして参画した。XDCはインフラ運営にマネーグラムが携わるネットワークに新たに加わった格好だ。

XDCは自社を、決済・貿易金融・現実資産向けに設計されたチェーンと説明する。Tempo、Midnight、ソラナは送金決済やプライバシー、大規模消費者向けを網羅する。XDCはマネーグラムを貿易金融の文脈に位置づける。席獲得にはマネーグラムがXDCをステークする必要がある。

バリデーターセットには実際に資金を動かす企業が増加

このステークは、マネーグラムがもたらす二つの要素の一つでもある。もう一つは同社の「名前」だ。

マネーグラムは、XDC上で20社を超える機関運営者によるバリデーターセットに加わった。その中にはSBIホールディングス、ドイツテレコム、NTTドコモグローバル、クリアストリート、ヘックストラスト、トーラスなどが名を連ねる。XDCはこれらを、アジア・中東・欧州・北米の規制された機関と位置づける。大半はカストディ業者、通信会社、デジタル資産企業である。

約50万拠点の店舗網を持つ送金会社が名を連ねるのは、他と異なる特徴である。XDCも同様の見解を示し、「グローバルな決済ネットワークが加わることで、デジタル資産分野の構築企業だけでなく、実際に経済で資金を動かす企業がラインナップに加わる」という点を強調する。

「XDC上の全取引は当ネットワークのバリデーターによって保護されており、参画する各機関が将来のグローバル決済インフラを支える基盤強化に寄与する」XDCネットワーク創業者リテシュ・カッカド氏

カッカド氏はこの構図を、AIエージェントが人々に代わって決済を始める未来と結びつける。これは将来予測だ。今回の発表で明らかになったのは、決済ブランドが銀行や通信会社と肩を並べて台帳の運営に参画するという事実である。

現時点の役割はガバナンス、新たな送金ルートは今後の課題

カッカド氏の発言は、バリデーターがネットワークにもたらす価値を表している。今回の発表は、逆にネットワークがマネーグラムの顧客にもたらすものについては多くを語っていない。MGUSDはステラ上で運用されており、XDCとの提携で同コインやマネーグラムの決済が新チェーンに移ることはない。

現時点でマネーグラムは、XDCのガバナンスに参加する票を持ち、貿易金融エコシステムの一員となるだけで、顧客の送金ルートが新設されたわけではない。

ステーク自体にもトレードオフがある。マネーグラムは、インフレや通貨不安に直面する顧客向けにMGUSDを構築し、ドル保有の手段を提供してきた。XDCのバリデーションには、そのネットワーク独自のトークンを保有し続ける必要がある。

この点はソラナのSOLステークでも同様であり、マネーグラムも既に他のチェーンでコストを受け入れている。ただし、これは利用者向けサービスとは異なるリスクとなる。

1年で複数のネットワークでインフラ運営側に参画している動きは、多様な市場に送金する顧客を抱える送金会社にとってオプション確保の姿勢とも読み取れる。MGUSDやマネーグラムの送金フローがXDCに乗るかは今後の焦点である。

マネーグラムは、この役割を長期的な取り組みの一部と位置付ける。

「当社はXDCネットワークのバリデーターとなることで、ネットワーク基盤の強化に直接貢献し、より開かれた相互運用可能なグローバル資金移動手段の実現を引き続き目指していく」マネーグラム最高製品・技術責任者ルーク・タトル氏

それでも、今回の発表で最も重みのある事実は「ステーク」である。マネーグラムは、他チェーンで自社ドルをローンチしてから4か月で、決済・貿易金融・現実資産のためのチェーン運営に資金を投じた。

jp.beincrypto.com でKamina Bashirによるオリジナル記事 マネーグラム、XDCネットワークと提携しブロックチェーン強化 を読む