トランプ氏、ミームコインで米企業10社に支払い 本当の実需か偽りの高騰か

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トランプ氏、ミームコインで米企業10社に支払い 本当の実需か偽りの高騰か

トランプ米大統領発のミームコインが、10の米国企業に対し総額100万ドル分のトークンを付与した。約3か月にわたり実施された「America First Business Challenge」の一環。

このコンペは、4月にトランプ大統領主催のマー・ア・ラゴで開かれた暗号資産会議で発表された。約616社が応募し、36社が審査を通過。最終的に10社が100万ドルを手にした。

ミームコインが事業助成金として使われた例としては過去に例を見ない規模。しかし、背景には大きな仕掛けがある。

4月時点で、助成対象の36社はTRUMPミームコインを購入する必要があった。つまり、TRUMPを買って、報酬としてTRUMPを受け取る仕組み。

America First Business ChallengeAmerica First Business Challenge 出典: Website

賞金枠は25万ドルが1件、10万ドルが6件、5万ドルが3件。いずれの受賞者も自社株式の譲渡は伴わない。

投票の条件として、TRUMP保有の暗号資産ウォレット接続が求められた。これにより、実質的にTRUMPの購入動機が加わった。開始となったマー・ア・ラゴでの発表前、TRUMP保有のクジラウォレット数は5か月ぶりの高水準となった。

Today, we’re proud to announce that we awarded https://twitter.com/GetTrumpMemes/status/2092704591527755862 million in $TRUMP to 10 incredible American businesses through the America First Challenge — all as non-equity grants.

Supporting American businesses doing great things for America. 🇺🇸

Learn more: https://t.co/9foB8YtIiZ

— TrumpMeme (@GetTrumpMemes) August 26, 2026

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運営公式サイトは「用途なし」と明言

GetTrumpMemes.comは、TRUMPを支持の意思表示と位置付け、投資商品ではないと説明している。決済機能も商業的統合も持たないとしている。

「トランプ・ミームコインは、“$TRUMP”及び関連アートワークが体現する価値や理念への支持表明と交流を目的として設計されており、いかなる投資機会、投資契約、有価証券を意図したものではない」

つまり、このコインで支払いはできない。受賞者が従業員や取引先にTRUMPで報酬を払うことは不可能。助成金として使うには換金が前提となる。

しかし売却時には今後供給される大量のトークンとも競合する。発行上限10億枚のうち、実際に流通しているのは2億5090万枚のみ。残る約75%は未流通。

全体の大半は2社が保有。トランプ・オーガニゼーション傘下のCIC Digital LLCとFight Fight Fight LLCが3年ロック解除で全体の80%を保有。両社は売買手数料も収益化。

前回コンテスト後は一斉売却が発生

今回が初めてではない。2025年5月には保有上位220名にトランプ氏との晩餐招待の賞品が出ていた。

この時、投資家は競争のためにトークン購入額が1億4500万ドルを超えた。その後、議会26名が司法省に書簡を送付。

「締切後、上位220名中少なくとも34名が保有していたミームコインの多くを売却した。これは$TRUMPミームコインが有望な投資対象ではなく、むしろトランプ政権への影響力獲得の道具に過ぎないことを示す」——議員らの書簡(2025年5月22日付)

運営側は異なる枠組みを強調する。「既存ベンチャー投資家の枠外に資金を届ける」ことが狙いと主張。

同じ書簡では、インサイダー間の取引手数料収入が立ち上げ以降で3億2000万ドルを超えたと指摘。今回の助成金はその300分の1未満の規模となる。

規模も象徴的だ。TRUMPは1日あたり取引高が6億4200万ドルに上る。そのため100万ドル規模の助成金は2分程度の出来高に相当。価格も大きく変動中。TRUMPは直近24時間で25%高の2.74ドル近辺で推移。

公式Trump (TRUMP)価格チャート。 出典:BeInCrypto公式Trump (TRUMP)価格チャート 出典: BeInCrypto

それでも、TRUMPの価格チャートは2025年1月のピーク比96.3%安。8月13日には史上最安値1.37ドルを記録。直近の上昇トレンドは助成金発表前から始まっている。

注目すべき点が残る。現時点で受賞企業10社の名は明かされていないため、ソラナ上のトランザクションはどの企業とも紐付かない。

企業名が判明するまでは、「実用性ある」との根拠はSNS投稿のみに依拠している。実際の検証は論争よりも単純だ。10社のいずれかが「実際に授与されたトークンを使えるか」が問われる。

jp.beincrypto.com でLockridge Okothによるオリジナル記事 トランプ氏、ミームコインで米企業10社に支払い 本当の実需か偽りの高騰か を読む