国連貿易開発会議(UNCTAD)は、ホルムズ海峡での混乱が中小企業をグローバル・バリューチェーンから排除する要因となり得ると指摘した。貿易量が回復した後も、その影響が残る可能性がある。
同機関は、このリスクを「排除効果」と呼ぶ。ホルムズ海峡のリスクは、複数の取引先や市場、金融機関にコストを分散できない企業ほど大きくなると指摘する。
中小企業に最も重い負担
中小企業は世界経済を支える存在。 UNCTADの報告書によれば、マイクロ・中小・中堅企業は世界の事業者の90%、雇用の70%、国内総生産(GDP)の50%を占める(国際労働機関のデータを引用)。
中小企業は大企業よりもコスト負担が大きい。最も分かりやすいのは輸入だ。発展途上国の中小企業は、通関手数料や仲介費用など諸経費に輸入額の19.4%を支払う。大企業の場合は14.7%となる。
電力コストも同様の傾向が続く。発展途上国の中小企業の4社に1社が、売上高の4.2%以上を電力代に費やす。一方、大企業は3.7%にとどまる。
資金調達も大きな課題だ。発展途上国の中小企業の約48%が資金調達の難しさを障害と認識。これに対し、大企業は38%。この地域の中小企業の平均借入金利は15.8%で、大口借入先の10.3%よりも高い。
「エネルギー、輸送、資金調達コストが上昇すれば、利益率は縮小し、サプライチェーンも混乱する。こうした圧力が生産縮小や投資延期、撤退を強いることもある。排除は常にリスクとなる」と報告書は記した。
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パンデミックが示した教訓
過去のショックも警鐘を裏付ける。新型コロナウイルス流行時、発展途上国の中小企業の88%が売上減少を報告。大企業は81%。減少幅も中小企業が平均57%、大企業は47%と深刻な影響が強まった。
UNCTADは政府に対し、中小企業の貿易金融や流動性、運転資金へのアクセス維持を呼びかける。あわせて、ショック時に中小企業が市場とのつながりを維持できているかを監視することも求めている。単に貿易量や売上の動向を注視するだけでは不十分だとする。
「雇用創出の要として、マイクロ、中小、そして中堅企業はすべての国にとって不可欠な存在だ」と、アントニオ・グテーレス国連事務総長は述べた。
UNCTADは、中小企業がバリューチェーンから脱落した場合の影響も列挙する。失業率上昇、家計所得減少、社会的脆弱性の拡大。企業規模を貿易統計の脚注ではなく主たる指標として扱うべきとの主張だ。
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https://youtu.be/3-8VMbibxWQjp.beincrypto.com でKamina Bashirによるオリジナル記事 世界の企業の90%がホルムズ海峡リスク直面、国連報告 を読む