PSPグロースのベンチャー部門責任者モーメイ・クー氏は、ゴールドマン・サックスとJPモルガンが人工知能(AI)銘柄になりつつあると述べている。資金調達や取引案件を通じてAI関連分野に関与しているが、その成果は現時点で業績には現れていない。
クー氏は、ブルームバーグの「ザ・クローズ」で、銀行のAIへの関与は決算数字よりも発言内容に表れていると説明した。
ゴールドマン・サックスとJPモルガンは本当にAI株か
クー氏によれば、現在銀行はAI構築に向けたデット・ファイナンスを通じてAI分野に関与するようになっている。また今後の新規株式公開(IPO)や合併への関与も見込まれる。
同氏は、合併案件が増加すれば、銀行がその中心を担うと見通す。
https://www.youtube.com/watch?v=ZgzCFKQxfMk一方で、貸出利益は今期の注目点となった。ブルームバーグによると、JPモルガン、シティグループ、ウェルズ・ファーゴ3行の純利ざや合計は過去最高の565億ドルとなった。
一方、ジェフリーズのアナリスト、デービッド・キアベリーニ氏は、JPモルガンが今後の純利ざや見通しについて、金利上昇やバランスシート拡大を理由に挙げたと指摘。同社が提示する1070億ドルのガイド(市場部門除外)は、コンセンサスの1030億ドルを上回っている。
同氏はまた、JPモルガンとシティグループで自社株買いが鈍化し、JPモルガンの自己資本比率も今期低下したと述べた。
それでも、シティグループ株は利益予想を上回ったものの5.6%下落し、2025年4月以来最大の下げ幅となった。
アンスロピックのIPOは連動性を試すか
クー氏は、AIのバリュエーションについて投資家が2つの陣営に分かれていると述べる。
一方では、収益が急拡大しているため利益率や資本支出を問わない姿勢もみられる。
対照的に、他方は上場後の市場で高い利益率や支出効果の証明が求められるとの見方を持つ。
アンスロピックは水曜日にIPO前の投資家説明会を開催する予定で、同氏は上場まではどちらの陣営が優勢となるか推測が続くだろうと語る。
また、他のAI企業もリーダー銘柄の市場評価を見極めるまで上場を先送りする可能性があると述べた。
ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、ハーマン・チャン氏は、アンスロピックのIPO案件によりゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーの実績が押し上げられるとの見方を示す。
チャン氏によれば、銀行はデータセンター構築資金調達のための債券組成も担っており、AI関連投資の減速があれば手数料収入にも影響するとみている。
一方、投資家ポール・チューダー・ジョーンズ氏は、AI関連の上場が増加すれば2027年の米株式市場は厳しくなるとの警戒感を示した。
銀行がこうしたAI上場資金調達や引受に関与している場合、そのバリュエーション見直しの影響を受ける可能性がある。
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