アメリカン・エキスプレス(アメックス)の株価は金曜日に3.62%下落した。クレジットカード大手が第3四半期の利益予想を上回ったにもかかわらず、意外な展開となった。
同社はまた、生成AI導入に備えて全世界で7万7000人いる従業員の約5%を削減する計画も発表した。アメックスはこの計画に関連して、3億3600万ドルのリストラクチャリング費用を計上する。
アメックス、AI導入前に組織階層の削減を目指す
クリストフ・ル・カイエック最高財務責任者は、今回の決定についてCNBCに3つの理由を挙げた。
アメックスをよりスリムな組織にするため 企業の機動力を高めるため 生成AIに備えるためまた、自動化の前に人員削減が必要な理由についても説明した。
「最適化されていないプロセスを自動化したくはない。したがって、われわれが今実施しているのは階層を減らし、コントロール範囲を広げることだ。これにより、今後数四半期、数年で自動化とAI活用が可能になる」ル・カイエック最高財務責任者が述べた。
従業員の削減はアメックスだけではない。他にも人員削減を進める金融機関がある。前日、バークレイズもテクノロジー推進によるコスト削減の一環として従業員の5%にあたる5000人の削減を正式発表した。
米大手銀行6行も従業員1万5000人を減らす一方、第1四半期の純利益は18%増の470億ドルとなった。
アメックスのリストラクチャリングは利益見通しにも現れている。今回の一時的な利益の一部を原資として費用を賄う。
好調な業績にもかかわらず、アメックス株が下落した理由
問題は、利益の上げ方にあった。
アメックスの1株当たり利益は13%増加した一方、実質の税引前利益の伸びは1.6%にとどまった。利益の多くは税負担の軽減や自社株買いによるもので、事業自体の成長によるものではなかった。
売上高もウォール街の予想を下回った。
また、アメックスは通期の利益見通しを引き上げたが、実際には事業持分売却による一時的な利益が主な要因だった。その利益やリストラクチャ費用を除けば、見通しの上積みはわずかだった。
投資家からは、見せかけの利益成長に対して、アメックス本体の成長が鈍化しているとの見方が広がった。
この失望感に加え、AIリストラクチャリング計画の不透明感、さらに市場全体の売り圧力などが、金曜日の株価下落につながったとみられる。
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